松田毅のライプニッツ哲学研究紹介
存在論と医学哲学:歴史と現在

研究内容

研究内容

このサイトでは互いに密接に関連する二つの研究プロジェクトの成果を紹介します。

2017~2022年度基盤研究(C)「ライプニッツ存在論の研究:生物、時間、経済を焦点に」(17K02169)

この研究プロジェクトは、ライプニッツ哲学、特にその生物学、時間論、経済思想に着目し、没後300年を経た研究の現況を踏まえて、その存在論的問題を解明することを目的としました。ライプニッツの「生物哲学」の存在論的解釈から始め、物理学分野では従来から研究の蓄積がある「時間論」の「進化」思想的展開といぜん未開拓にとどまる「経済思想」とを焦点に、ライプニッツのモナドロジーの存在論の歴史的文脈を解きほぐすと同時に、その現代的可能性を解釈しました(2022年度に終了予定です)。

2022~2025年度基盤研究(C)「ライプニッツの医学哲学の研究:歴史性の解明と現代的評価」(22K00035)

この研究プロジェクトでは、近年のライプニッツ研究の「生物哲学的転回」と医学哲学への関心の高まりを踏まえて、「モナドロジー」の存在論を医学の文脈に位置づけ、モナドロジックな人間観の可能性を浮き彫りにしたうえで、その倫理的含意を引き出すことを目指しています。特に、ライプニッツの言う「水力・空気・火力の機械」としての身体の存在論とその医学哲学の内実を同時代の背景的文脈からも解明し、その先駆性を評価することで、現代の医学哲学にも貢献することを目指しています。

なお、本サイトは松田毅が研究代表者である、上記の2件の科学研究費により制作・維持されています。